ナポレオンの剽窃疑惑とそこから見えてくるもの。
こんにちは。おらふと申します。
とても残念な話ではありますがFate/Grand Orderのナポレオンのmaterialについても剽窃疑惑が浮上した為、検証とその解説をさせていただきます。
Fate/Grand Orderは現在尚国内外問わず様々な方にプレイされてるソーシャルゲームです。この作品は主に世界観を重視している為、設定資料集という事でmaterialを一般販売しているのですが、今回はその発売されたmaterialの7巻のナポレオンの史実の人物像についての解説部分で発見されました。
現在同ゲーム内でのディオスクロイについての剽窃に関して日本だけでなく中国や韓国、アメリカ等といった様々な国のファンから問題視する声が挙げられていたのですが、その議論の最中に中国のユーザーがナポレオンの剽窃に気づき、疑惑について纏めて、それを普段から懇意にしている中国の方から僕の方にDMで連絡をしてくださった。というのが事の発端です。
ナポレオンの説明文も剽窃疑惑が中国の方から指摘されたので検証致しました。
— おらふ (@gm_1o7) 2020年5月15日
画像1枚目/2枚目がmaterial Ⅶの該当部分
画像3枚目が個人サイトhttps://t.co/CF3D2NdzWE
の文章。
サイトからとったのかこのサイトの参考文献から取ったのか定かではありませんがどちらにせよ引用元が無いためNGかと… pic.twitter.com/UjtVVLRzKv
現在中国の方で話題になっているようですなんだこれ…https://t.co/f9u4VHOKsl
— おらふ (@gm_1o7) 2020年5月15日
具体的な内容ついてはこちらのツイートに纏めたのでご覧頂ければ幸いですが、これについて詳しく解説していきたいと思います。
〜ここから追記開始〜
今回の発言についての参考文献が発覚致しました。このサイトの管理人様のツイートを引用させていただきます。早急な対応ありがとうございました。
そこのサイトの管理・執筆者です。その箇所は長塚隆二著『ナポレオン 下巻 覇者専横の末路』文春文庫版570頁からの引用です。問題の本がどの文献に当たったかは分かりませんが、私の方も引用元をもっときちんと注記すべきだったと反省しております。ご連絡ありがとうございました。 pic.twitter.com/jtg5GJRvfq
— 元老院議員 (@Batory1560) 2020年5月16日
また、検証してみた所サイトと書籍に一部誤字があり、サイトの誤字のままmaterialに載っていた為、参考文献すら買わずに個人サイトからそのままコピペしたことが証明されてしまいました。
コメントが来たので検証。
— おらふ (@gm_1o7) 2020年5月16日
参考文献では「取り返しにやってきた」とかかれてたけどサイトでは「取り戻しにやってきた」と書かれており、materialも「取り戻しにやってきた」
であるためサイトからパクったのではないかという指摘。確認したところ本当にそうだった。
文献すら買ってないのかよ…… pic.twitter.com/42mGFxoZW0
参考文献を買わないで個人サイトから丸コピした英霊の解説を堂々と販売していたのかと思うと激しい憤りを感じます。
取り急ぎ追記終わり。
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まず、剽窃部分ですがナポレオンが現実で行った演説の1部でした。ナポレオンが日本語をしゃべっていた訳ではありませんので、まず第1としてこの文章を翻訳をした人がいるはずです。
翻訳された文章には本文の著作権とは別に二次著作権というものが発生致します。また、言語間の翻訳において1字1句翻訳が合致するという事はまず有り得ないです。(1つの事物をさす単語において日本語の語彙とフランス語の語彙で何通りものパターンが想定され、それが長文となればなるほどそれが合致する確率は限りなく低いと言える。)その為、その観点から見てもこの発言はこのサイト若しくはこのサイトの参考文献のどちらから剽窃されたと考えられます。
しかし、これだけではありません。今回materialに掲載されたナポレオンの言葉は
長いナポレオンの演説の極一部を切り抜いたものであり、さらにその上別々の場所で演説された別の演説を統合してかかれているのです。
その、すみません、まだ長いやつかもしれませんので先にお詫びします
— 高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変にツイートするKuma (@sniperno0) 2020年5月15日
この中国ニキの考察の中心は、「翻訳を剽窃した」だけでなく、資料収集についての問題です。(続く
設定作者は、1815年3月1日に、ナポレオンの二つの演説(対民衆のと対兵隊の)から、同じフェーズを選択し、同じ組み方をするし、訳文もまだまったく同じなんです。つまり、四ヶ月を経っての資料収集云々は、ただ他の編集者の成果をそのままパクリすることですかね。
— 高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変にツイートするKuma (@sniperno0) 2020年5月15日
二つの違う演説から、偶然にもまったく同じの三つのフェイズを選んで、偶然にも二つの長句に組み立てて、訳文もまったく同じなので、さすがに偶然だと考えにくいです。ナポレオンの演説の原文を実際読んだことあります?ここから疑えたいことです。以上です。
— 高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変にツイートするKuma (@sniperno0) 2020年5月15日
これらのことによってディオスクロイの剽窃騒動のフレーバーテキストの件についての公式からの謝罪文にある「意図しない流用」という言葉の信用性が著しく落ちました。少なくとも2人のキャラクターにおいて、そして公式が販売している出版物において剽窃が行われていたことが証明されてしまったのです。
これだけでも相当違法性が高いと見れますが実はこれ以外にも前々から指摘されている剽窃疑惑は存在致します。
例えば有志のTYPE-MOON解説サイトTYPE-MOONwikiから文章を剽窃し複数のサーヴァントプロフィールにそのまま掲載したというもの。
例えばサリエリのmaterialがサリエリ研究者の水谷先生の著作の言葉がそのまま使われていたもの。
これらに関しては1部ユーザー間で数年前から検証、問い合わせがあったことが確認できます。しかし、問い合わせしても改善されなかったという結果に終わっていた為、今回このような剽窃疑惑が立て続けに浮上した際に過去に問い合わせたユーザーが「このような剽窃が前にもあったよ」と発信しています。このような中には検証した結果全くの思い違いであるものも一定数存在するかと思われますが、確実に剽窃だと証明されてしまうものも存在するでしょう。
なにがいいたいのかといいますと、過去から1部ユーザー間では剽窃が疑われ、問い合わせしたが黙殺されてしまった。という証言が目立つ事です。これらがもし本当に無視されていたのだとしたら、不透明な抗議をしても黙殺されてしまうのではないだろうかという不安が湧いてきます。これら一つ一つが風化されて曖昧な結末にならないようにも、間違ってるもの間違ってる、犯罪は犯すべきではないという事を見える形で発信していくべきだと僕は考えます。
この騒動の終着点がどこになるのかは分からない程に議論がなされていますが、
本当にFGOで剽窃は横行していないのか、何故このような事が起こっているのか、チェック体制についてはどうなのか等全てを真摯に受け止めた対応を切に願います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。