シトナイとアイヌの問題

こんばんは。おらふと申します。

今回はFate/Grand Order内に登場するシトナイというキャラクターについてのお話です。

 

早速本題に入ります。詳しく書くと長くなるので、ここでは割愛させていただきますが、アイヌを専門的に調べている方等複数人が調査した結果

シトナイは古来よりアイヌにつたわる伝承ではなく、大正時代に和人が作った嘘っぱちのものである可能性が高い

と言われています。しかし、FGOではアイヌの伝承として扱われています。

 

さてここでなにが問題なのでしょう?

まず前提としてこのシトナイの伝承、

めちゃくちゃマイナーなお話

なんですね。

それではめっちゃマイナーな伝承を、FGOが採用して、真実とは異なるキャラクター設定をしたらどうなるでしょう?

 

答えは簡単です。汚染されます。間違った情報が共通認識として残ります。特にFGOはキャラクター造形に専門的な参考文献を買ったり、数ヶ月かけ、絶対に原典への敬意を忘れない事を公言しているゲームです。(剽窃の問題もありますし、それが本当かどうかは甚だ疑問ですが)作品の影響力は計り知れません。

 

では嘘を言った、間違った情報を採用したFGOが悪いのでしょうか?

答えはNOです。

今回の問題、個人レベルでシトナイが和人によって作られた伝承であることを突き止めることはできます。しかし、だからといってしっかり調査しなかったFGOが悪いというわけでもありませんし、そもそも創作物ですから改変があることは別に悪いことではないんですね。なので、アーサー王を女体化しようが、清少納言をエモいエモいしか言わないキャラにしようが、ジャンヌ・ダルクが水着にきがえてイルカを従わせたりしようが構いません。(それが本当に原典に敬意を払ってる結果になってるかどうかは別問題)

 

しかし、FGOはキャラ設定とは別に史実ではどのような人物であったかという事にも重きを置いています。そのようなゲームに、「アイヌの伝承」扱いされたらなるほど

シトナイはアイヌの伝承なのか

と思ってしまう人は少なくないでしょう。

これは、キャラ設定として設けられた女体化であるとか、エモいエモいであるとか、イルカを使うジャンヌ・ダルクであるとかとはまた別の問題であることは明白ですね。 

 

FGO内でのキャラ設定はいくら改変されようが問題ありません。FGO内でシトナイがアイヌの伝承であるという捉え方をされても問題はありません。しかし、史実のシトナイについて言及する部分では

シトナイは本来アイヌの伝承ではないが今作ではアイヌの伝承として扱う

といったような部分を入れた方が良いのではないか?

 

というのが今回の問題です。まあこの問題、別にゲーム内でなんらアクションがなくても別に何の法律も犯してはいませんし、罰則がある訳ではありません。しかし、もしこのシトナイが本来はアイヌの伝承ではないという事が知られないままというのは些かマズい状況であると感じます。

 

これはシトナイだけの問題でもありませんし、FGOだけの問題てもないと僕は考えます。

 

マイナーな伝承を創作物の中に採用する際に、改変された設定の方が広く知られてしまったら、本来の伝承の正しい形が知られることなく、間違った情報が出回ってしまう

 

という事が問題なんですね。なので、これを回避するための方法は簡単です。

 

正しい伝承の形を周知のものとした上で、創作物の中の設定を楽しむ

たったこれだけです。

そりゃもちろん運営にお問い合わせしても構いませんが、様々な理由(剽窃とか課金問題とか、他の翻訳の誤字のお問い合わせとかも無視を決め込んでいた)から運営が対応する見込みは低いです。なので、このゲームではこーゆー設定だけど本当はこうなんだよねって話を広めていく。ただそれだけで解決する問題なのですから、これを読んでくれた皆さんも是非、

実はシトナイはね〜なんて話してみてください。

 

以上、もう半分かく気力無いのですけど、なんか寝る前に書こうと思ったのでとりあえずここまで纏めました。読んでくれてありがとうございました。