今回のディオスクロイ剽窃騒動とそれに纏わるTYPE-MOONへの不信感について

こんにちは。おらふと申します。
現在Twitterを中心に問題となっているスマホゲームFate/Grand Order剽窃騒動をご存知でしょうか。

第1に今年4月に実装されたディオスクロイのプロフィールテキストが「ホメーロスの諸神賛歌」(沓掛良彦様訳、筑摩書房様 刊行 ちくま学芸文庫)から1部剽窃されたのではないかという疑惑が浮上したのです。
これに関しては指摘から数週間たった5月13日に
不具合としてFGOの公式ページに記載、更に普段からFGOを始めとするTYPE-MOON作品の設定考証を行っている森瀬氏の公式Twitter及びHPにおいて謝罪が掲載、ゲーム内のテキスト変更がなされました。

謝罪文によりますと、この問題は森瀬氏がディオスクロイの神話的解釈等をレポートとして纏める役職を担い、その際のレポートに引用元を明記していなかったことにより発生したとの事でした。そのため、意図的なものでないと説明がなされています。
そもそもレポートに引用元を明記しない事は大問題ではありますが、これらの説明から察するにテキストを担当したライターがそのレポートから文章をそのままコピーアンドペーストし、会社の方でもチェックを行わずリリースをしたという事になります。

しかしこれでは今までのTYPE-MOONの説明と矛盾が生じるのです。幾つものインタビュー等でFGOの全テキストは奈須きのこが監修したと公言しているのですが、今回コピペがそのまま放置という点から本当に監修したのかな?という疑惑が生じてしまうのです。
これに関しては森瀬氏側のレポートのくだりが正確でなく、奈須きのこやそのライター自信が該当書籍から剽窃をしてしまったという事であるならば「奈須きのこ監修」という公言は守られますが、どちらにせよ作家業として他人の著作物を勝手に盗作するというのは言語道断であると言えましょう。

また、謝罪の仕方に対してもいくつかの不誠実さが見受けられます。
まず第1に不具合として謝罪文を掲載した事。剽窃したことは明らかであるのに不具合認定するのはどこかズレていると感じられます。
その2。謝罪文を公式Twitterでアナウンスせず、HPでもいくつか段階を踏まないと見ることが出来ないようになっている事。これらは明らかに隠していると取られてもおかしくない内容であります。
その3。森瀬氏が謝罪したことはレポートの引用元を明記しわすれた事でありますがそのテキストをコピペしたのはライターさんであるはずなのです。森瀬氏のものにもテキストを書いたのは自分だという文言はございません。この場合、コピペをしたライター自身も謝罪をするというのが順当であるのではと感じられますが、担当ライターが明かされてないためこれについてもFGOそのものの担当ライターのTwitter上で森瀬氏のツイートをRTもしくはライターが謝罪リンクを張って「よろしくお願いいたします」(なにがよろしくなのかわからない)と書かれているだけなのです。

この点から僕はTYPE-MOONへの信用が減ったなという印象を受けました。TYPE-MOONが刊行しているロード・エルメロイII世の事件簿の解説に
TYPE-MOON世界は深海のようだ。FGOは浅瀬のサンゴ礁でありそれ単体でも美しいが潜ればまた違った楽しみがある」という文言が載っているのですが、僕はまさしくその通りであると考えておりました。
又、インタビュー内で奈須きのこはこう語っています。
「ライターさんは登場サーヴァントが決まったらその英雄の背景を本を買い漁って探る。名前だけ借りないようにプライドを持っていきたい」
これらの言葉、更には設定考証者という人材を雇っていることからもTYPE-MOON世界は相当世界観が練られており、実際の神話や伝承を独自の世界観に照らし合わせて物語を紡いでいる事が感じられます。

しかし、今回明らかになったのは他者から受け取ったレポートをコピーアンドペーストする。監修もしていない可能性が高いという事実です。僕は上記の世界観に魅力されてファンを行っていたのですがこの時点で裏切られたような気持ちになり相当凹みました。
だけれども。対応や考証過程に問題があったとしても今回丁寧に謝ってくれたし今後体制を見直してくれるかもしれないからこれからも信じてみようかなという気持ちが芽生えていたのです。

しかし、この騒動はここでは終わりではなかったのです。その謝罪文が掲載された深夜にとあるユーザーがこう発信しました。「ディオスクロイの別の部分も個人サイトから剽窃してるのではないだろうか。」と。
僕はそれが本当なのかどうかとりあえず検証をしてみる事にしました。
その結果が以下のツイートです。

これは言い逃れできるものではありません。正直怒りよりも落胆のが勝りました。
同じサーヴァントで2個も剽窃されてたなんて!
意図的なものでないという説明はなんだったんだ!
これ以外にも発見されてないだけでまだ剽窃はあるんじゃないのか!

そんな気持ちで僕の頭の中はいっぱいです。
先程3つの不誠実さを挙げましたがこれが最大の不誠実さの現れだと言えましょう。
発見されなければそれで良いという方針にしか見えなかったですし、意図的なものでないという説明も限りなく嘘に近いであろうという疑念が生じました。
徐々に気持ちがおちつくにつれ
さすがにユーザーを、ファンを舐めすぎではないかという怒りが湧いてきます。
僕の好きだった精緻に練られた世界観はなんだったのか。
どんなに良い文章や設定を作れても責任を負うつもりのない奈須きのこ含めこの作品の責任者に怒りを覚えます。
僕の中でTYPE-MOON世界という輝かしがった世界は一瞬で醜悪なものという印象に変わってしまったのです。
少し話はそれますが今までも奈須きのこやクリエイター陣にちょっと違うなと思うことはありました。

例えばそれはFateHFの映画公開直前にTYPE-MOONの社員が映画観る前に抜いてこいという下品な発言をしたこと。(この作品でとある表現として性交描写があるのですがストーリー展開上必要ということで削られなかったもの。)
例えばそれは設定資料集が焚書されたこと。世界にルールが欲しいんですとインタビューで語るように奈須きのこは世界にルールを敷いており、それを一つの売りとして資料集として販売(=商品化)しています。それを勝手になかったこと扱いにされたらお金を出して買ったものが紙切れとなることを意味します。

しかし、今回の事例は明らかに犯罪です。他人の著作物を無断で使用し収益化しようとしているわけです。それに対して企業や責任者として外注先がやったことの一言で済まそうとし、バレなかったものは隠し通そうとしているのをみて人間として終わっているとしか考えられませんでした。

僕個人がファンとどう感じ、どう行動するかは彼らTYPE-MOON陣に関係無いことではありますが今回の騒動をこのなあなあな状態で終わらせて彼らが全く改善しようとしないというのはどう考えてもおかしな事であると思います。
僕は1個人として決して有名な人物でもなければ、影響力のある存在ではありません。しかし、どうにかしてこの問題をより良い方向に持っていきたい。声を大にして間違ってることは間違ってると全世界に発信したい。そのような気持ちからこの文章を書かせていただいております。
長い文章でありとても拙く、読みづらかったかも知れませんがこの問題がおかしいと共感してくださるのであったならばこの問題をもっと議論若しくはこのブログを載せていただけたら幸いです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。